場所は定光寺(春日井市)にある愛岐トンネルだ。
愛岐トンネルとは、元々JR中央線が通っていた愛知県春日井市と岐阜県多治見市にまたがる複数のトンネル群。
中央線が電化されるときにこのあたりは新たに山側に複線の線路が開通したので
この部分は廃線となってそのまま忘れられていた。
その後、JR勝川駅が高架の駅舎へと変わる際にレンガ造りのホームの保存運動が起こり、
その際にレンガ造りのトンネルの存在も思い出されてトンネルの保存運動も起こった。
それ以後NPO法人が設立され、この周辺の土地を買い上げるトラスト運動も起こって現在に至る。
トンネル周辺は危険な場所もあることから公開は年数回に限られる。
実はこのトンネルも観てみたくて行ったという感じでもある。
このあたりは庄内川と山との景色が素晴らしく、
かつては多くの人出があったらしい。
今は寂れていて、廃業した旅館の廃墟がむなしく建っている。
駅から300mほど歩くと愛岐トンネルの入り口がある。
ここから東に向かって歩く。
トンネルとその間を結ぶ道は廃線時にレールと枕木・保安機器(信号機や電線類)等を撤去しただけで放置されていたから、
バラスト(枕木の下に敷いた砕石)はそのまま。
土をかぶっている部分もあるが基本砂利道と同じで歩きにくい。
革靴やハイヒールでは歩行不可能だろう。
このバラストは歴史遺産なのでそのまま残す方向とのこと。
歩きやすい靴で来るようにしないといけない。
展示作品は主にトンネルの中にある(外にあるものもある)。
トンネルやこの地域の環境を活かした作品と感じか。
作品数は多く無いので、トリエンナーレのようなものをイメージしているとちょっと肩すかしを食らうかも。
私が行ったのは最終日の午後1時前後だったということもあるが、マルシェはほぼ全部売り切れで1店を残して閉店していたのが残念。
残っている1店もメインメニューは売り切れだったし。
そんなにたくさんの人が来てたのか、最終日だから余らないようにしたのか。
でも私がいた時間帯は結構たくさんの人が来ていた。
盛況だったと思う。
音を楽しむ展示(?)もいろいろあって、
愛岐トンネルの対岸を走る愛岐道路を通る車の音が波に聞こえる、
という展示が気になった。
車の走行音だからうるさいなあと思っていたのだが、
考えようによっては波の音か・・・。
今回歩いて行けたのは愛知と岐阜との県境まで。
その向こうは川があって、橋が無い(レンガ製の基礎部分だけ残る)。
岐阜県側にもトンネルがあるが、中には入れない状態だという。
今はそれを全部通れるようにして隣の駅(古虎渓駅)まで歩けるようにする計画があるらしい。
まずはトンネルを所有している名古屋市や多治見市がどこまでやるか、だな。
帰るとき、NPOの方に「紅葉のシーズンにも来てほしい」と誘われた。
ただ、紅葉シーズンはかなり混むらしいからなあ。
ちょっと検討だな。
ここは本当に景色が良くて、
気候がいい季節にお弁当持ちでのんびりしに来たいと思える場所だ。
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