観客が多いところだ。
走路員とは、選手が走る走路に立ち、沿道の観客が走路に出てこないようにすることや、同僚などが選手に不正なことをしないようにチェックする、などを行う。走路に立っているので、選手は私の背中の後方約1mくらいのところを走っていく。もちろん中継のテレビにもチラッと映る。
今年はこのマラソンの30周年記念大会であり、しかも、世界陸上の女子マラソン代表選考会にも指定されている。その上、あの高橋尚子が「さよならRUN」とかいうのをやるそうで、競技とは別の点でも注目されている。妙なめぐり合わせだが、シドニー五輪で高橋が金メダルを取ったとき、わずかの差で銀メダルだったリディア・シモン(ルーマニア)は今大会は招待選手(ナンバーカード1番)として出場する。高橋は一般参加のナンバーカード112番。
会議の冒頭に中日新聞社の担当者が挨拶し、競技会として運営いただけるよう依頼があった。
それは、高橋尚子が出場することで競技会としての雰囲気が崩れるのを防ぎたい目的があったと思われる。昨年のこの大会には高橋はオリンピックを目指す選手として出場した。結果は残念なものだったが、沿道の観客の数は例年とは比較にならないほど多くなり、多くのトラブルが発生して大変だった。
今年もまた大勢の人たちが沿道に押し寄せるだろう。
沿道の観客が行ってはいけないこととは、
①歩道から車道に降りること。
②歩道橋の上から観戦すること。
③中央分離帯から観戦すること。
④横断歩道上から観戦すること。
⑤走路に向かって物を投げること。
⑥選手を先導するようなペースで歩道を走り続けること。
などである。
この中で特に問題になるのは①~③である。
選手が走るコースはほとんどが車道より歩道が一段高くなっているので、そこから車道へ降りてはいけない。これは現場に配置されている警察官からも厳しく指導される。
ただ、警察官の中には注意しない人もいるらしく、そういう場合にトラブルが発生する。「あっちは車道に降りているのになんでこっちはいけないんだ!」と怒鳴る大人がいて困るとか。
もっとマナーを守って観戦してもらいたいものだ。
ちなみに、地下鉄などの駅の近くは観客が大変多いことから、
ゆったりと観戦したい方は駅から遠い場所がおススメ。
私の担当場所はモロ駅のあるところなので大変だ。
ちらっと聞いた話によると、今年は不景気の影響か沿道で小旗が配布されないそうだ。
興味がある方は沿道で観戦してみてはいかがかな。
あるいはスタート・ゴール地点の瑞穂競技場での観戦もどうだろうか(当日は入場無料)。