2011年9月11日日曜日

Concerto vivace Ⅳ「Requiem」 安息 レクイエム チャリティーコンサート


今日は愛知県芸術劇場コンサートホールで行われたチャリティーコンサートへ行ってきた。
演目はモーツァルトとS.ドブロゴスの「レクイエム」だ。
私はモーツァルト好きで、中でもレクイエムは好きな曲なのでとても楽しみにしていた。
今回はジュスマイアー版での演奏だという。
モーツァルトのレクイエムは未完だった(作曲中にモーツァルトが死去したため)。
その後を引き継いで全曲を完成させた人が何人かいるため、
誰の版で演奏するかが大抵告知される。
何も書かれていないときはジュスマイアー版ということになっている。

この公演は素人の合唱団3つ(混声合唱団 スコラ カントールム ナゴヤ、
混声合唱団 VoxMEA、名古屋大学グリーンハーモニー 有志)と
楽団1つ(ディ・ムジカンテン室内管弦楽団)の混成部隊で開催された。
指揮者の中村貴志氏(コンチェルト ヴィヴァーチェ 名古屋 代表)が1年半前に声をかけて
この会を実現させたそうだ。
当初は、この日がアメリカの同時多発テロが発生してから10年の節目に当たることから、
世界平和・全世界の地雷撲滅等をうたったチャリティーコンサートの予定だった。
しかし、今年の3月11日に発生した東日本大震災からちょうど半年に当たることから、
こちらに対しても収益の一部を寄付をするという形になっていた。

さて、開場は14時30分なのでその5分くらい前に現地に到着する。
すると、すでに長蛇の列となっていた。
レクイエムは合唱がメインだと思うから2階席の中央付近を狙っていたのだが・・・好みの席に座れるか微妙な状況だった。
が、何とか2階席中央付近の最後列に座ることができた。
観客はかなり多く、私の見た範囲では1階と2階はほぼ満席だった。
上の階もそれなりに混んでいただろう。

さて、演奏が始まる。
ん・・・ペースがとても速い。
私が普段好んで聴いているのはベーム&ウィーンフィルのレクイエムで、
これは通常よりかなりゆっくりしたペースで演奏される。
それが体に染みついているので
1曲目の入祭唱を聴いた瞬間に倍くらいのスピードで演奏しているように感じた。
念のために全曲演奏の時間を計ってみたら、
ベームのレクイエムより5分くらい早く終わっていた。
これは個人的にはちょっとがっかり。
ただ、演奏する側はこれくらいのペースの方が粗が出なくていいのかな。
合唱団も声を長く伸ばす必要がないから楽だし。
そういう配慮なのかも知れない。

いつも定期演奏会を聴きに行っている楽団が今回のオケ担当。
私の知人もいるな。
今回は結構いい仕上がりなのではないかと思ったが、
楽団の人数と比較して合唱団の人数が多いから、
ストリングスの音量が合唱の声に負けていたのが少々残念。
弦バスは2本でもよく聞こえていたから、
バイオリンやビオラは音の高さが人の声と近いくてまぎれてしまったのだろうか。
ソリスト(ソプラノ:吉田恭子、アルト:三輪陽子、テノール:塚田裕之、バス:稲垣俊也)はプロだからちゃんといい声を響かせていた。
個人的には、アルトのパートは損だなあと思う。
ソリストにしても、
他のパートは自分だけが目立って歌える部分があるのに
アルトの声は全く目立たない。
まあ仕方のないことだが。

休憩をはさんでもう1曲、S.ドブロゴスのレクイエム。
こちらはごく最近の2001年4月に作曲された現代の曲で、
イメージとしては映画音楽のような感じだ。
でも、これはこれでとてもいい。
ソリストはソプラノの吉田さんのみ。
こういうレクイエムもあるんだといい曲を聴かせてもらった。
あと、これはどうでもいいことだけれど、
1階最前列に座っている人で寝ている人がいた。
それも、コンサートマスターの斜め前。
楽団員から丸見えで、ドブロゴスのレクイエムの際はソリストが目の前で歌っていたはず。
気分がよくなる曲だから眠くなるのも分からないではないが、
目の前で寝ちゃまずいよね~。

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