2010年4月12日月曜日

映画「カラヴァッジョ 天才画家の光と影」を観てきた

久しぶりに映画を観た。
大好きな画家、カラヴァッジョの映画だ。
何やら今年はカラヴァッジョ没後400周年らしい。
その関係のイベントの一つがこの映画。
上演場所は名演小劇場。
芸術的な映画を上演している映画館だ。

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(Michelangelo Merisi da Caravaggio、
1571年9 月29日 - 1610年7 月18日)は、イタリアの画家。
カラヴァッジョ(Caravaggio)という通称で広く知られているのは、
ミラノ郊外のカラヴァッジョ村出身だからと言われている。
本名のミケランジェロだと、ルネサンスの画家であるミケランジェロと紛らわしいため
この通称名が通っているのだろう。
スペインで活躍した画家のエル・グレコ(ギリシャ人)の場合は
本名の ドメニコス・テオトコプーロスがわかりにくいから
「ギリシア人」の意味であるエル・グレコという通称名で呼ばれていた。
これとはちょっと違うか。

日本では、信長~秀吉~家康が天下取りを繰り広げていた時代に生きた人だ。

名前の表記は「カラバッジョ」とか「カラバッジオ」などと揺れることがあるが、
外国人だからしょうがない。
私は普段はカラバッジオと書いているが、
映画のタイトルが「カラヴァッジョ」だから今回はこちらで統一した。
イタリアでは没後400年記念の盛大なイベントが開催されているとか。
この規模のイベントは100年後(没後500年)まで開催されないと言われているほどだ。

本人や映画の詳細は、下記サイトを参照いただきたい。
<映画のHP>
http://caravaggio.eiga.com/story.html

<ウィキペディア>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%B1%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B8%E3%82%AA


映画は名古屋では9日までだから、
もう終わり。
彼の絵がどのうような状況から生み出されたのかがリアルに分かり、
理解が深まった気がする。
DVDが出たら買いたいくらいだ。
映画だから脚色の部分はかなりあると思うが・・・。
カラヴァッジョは意外と小心者だったかもしれない描写が随所に見られ、
処刑や誰かが死ぬ場面が何度となくフラッシュバックする。
死への恐怖が彼を狂わせたのかと思わせるような演出になっている。
処刑の場面はちょっとグロテスクで直視できない。

私が彼の絵と出会ったのは今から20年以上前だ。
元々絵画が好きで美術館へ行ったり画集を観たりしていたのだが、
その中で彼の圧倒的な迫力を持つ絵に魅了された。

彼の絵の特徴は圧倒的なデッサン力とキアロスクーロ(明暗法)にある。
キアロスクーロとは、絵を劇的に見せるための表現方法。
一定の方向から光を当てた構図で、
光が当たっている部分と影の部分を大胆に描き分けて
暗い背景から人物が浮かび上がるような効果を見せる。
私は元々写実的な絵が好きで、カラヴァッジョの絵は大好きだ。


私は大学の卒業旅行でローマへ行き、
バチカン美術館で彼の絵の実物を観てその前に立ち尽くした。
実物は画集などと違い絵の具の盛り上がりや筆の跡などがはっきりと分かる。
絵の具をどのように重ねていくとどのような表現になるのか勉強になるが、
鑑賞する上でも画家の息吹が感じられてとても良い。

鑑賞後に売店でポスターをゲットし、
我が家では額に入れて飾ってある。
日本にいると
美術館の企画展などでカラヴァッジョの絵を観る機会はあまり無いのが残念だ。
もともと、カラヴァッジョの絵があまり多くないから国内へ持ち込まれることが少ないのだが。
また直に観てみたいものだ。

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