2010年11月7日日曜日

あいちトリエンナーレが閉幕

もう1週間前のことだが書いてしまおう。

821日に開幕した国際芸術祭の「あいちトリエンナーレ」が1031日で閉幕した。
この芸術祭は今回が第1回目で、
トリエンナーレ=3年に1度開催される芸術祭として多分3年後に第2回目が開催される(されて欲しい!)
あいちトリエンナーレ公式HP 

チケットはかなり早めに購入していたが、いろいろ忙しくて観にいくのが遅くなり、
ようやく10月になってから見に行き始めた。
特に今年は猛暑で、9月中旬くらいまでは暑さであまりで歩きたくなかったということもあった。
現代芸術ということで、どれくらい好きな作品が見つけられるだろうかと思っていたが、かなりいい感じの作品が多く、もっと早めに来ていればゆったりと観ることができたのに、
と思うほどだった。
特に私の心を鷲掴みにしたのは「インスタレーション」という表現手法。
これは、その空間全体を作品と捉える展示方法。
その場所で、五感を働かせて作品を感じ取るというようなカンジで鑑賞する(と私は理解している)。
これだけ短期間に多くのインスタレーションの作品を鑑賞したことはなく、
それも私の好みに合うものが結構あったので、すっかりインスタレーション好みになってしまった。
あとは映像プログラムも結構面白かった。
 私は芸術の専門家ではなく、ズブの素人だが、この芸術祭は結構成功したのではないかと思う。
現代芸術はかなり好みが分かれるものが多い。
これって芸術なの?と感じるものも結構ある。
でも、それが面白いと感じる。
このイベントを通して現代芸術をかなり身近に感じることができた人は多いはずだ。
 主催者の愛知県は税収不足。3年後に同様のイベントが開催できるか・・・
今のところ正式な発表は無いが、HPでアンケートは募集している(ネット上で無記名で回答できる)。
皆さんゼヒ前向きな意見で回答して欲しい。
 つくづく、もっと早めに観にいけばよかった。
後はパフォーミングアーツのチケットの売れ行きがかなりよくて、
行きたいなあと思うものはすぐ売り切れていたのが残念。
 それに「芸術祭」という割にはアートと舞台が中心で、音楽は少なかったように思う。
3年後は音楽プログラムも増やして欲しい。
あとは愛知県で活躍しているアーティストの発掘も。
 写真はいろいろ撮ったもののうちの一部。
多くの作品が撮影可になっていたので、携帯カメラだが撮りまくってしまった。
 会場は主に栄・長者町・伏見・納屋橋に分かれていて、それぞれ見ごたえがあった。
特に、長者町はあまり歩いたことが無かったから、
いろんな発見があり、またいつかゆっくりチェックしてみたい店もあった。
 しかし、トリエンナーレの会場として借りている建物は基本的に全部空室だったんだよなーと思うと、かなり寂れているのを実感。
崩れそうな建物もあったし。
 このイベントが多少は街の再生のきっかけになったかな?
大ナゴヤ大学でも長者町を研究している人たちがいるし、
徐々に活気が戻るといい。
長者町ではATカフェなどで独自イベントを多数行っていた。
それに、長者町だけのグッズも多数あったし(私が行ったときはほぼ売り切れ状態)。
これらについてはトリエンナーレの公式HPには掲載されず、
また、トリエンナーレ見物必携のBT(美術手帖)別冊(トリエンナーレ特集号)にも詳しく載っていない)。
だからこんなことが行われているとは知らなかった。
この点でも、もっと早く気付けば違った楽しみ方もできたのになあと思う。
草間プリウスは1回乗った。中身は普通のプリウスだった。短い距離の往復運転をしているから、充電レベルがかなり低いようだった(私は助手席に乗ったので、計器類がよく見えた)。
でも、ベロタクシーは乗れなかった。残念。
旧玉屋ビル。ここの作品は全部気に入った。撮影できないものが多かったので、ごく一部だけを(映像作品もあったし)。






硬い山車。これは10月中旬に長者町一帯で開催される商業イベントの「ゑびす祭」で曳きまわされるもの。
お囃子は笛と太鼓、ではないので普通の祭のイメージとは全く違うものだった。








地下鉄伏見駅の地下街にあった「長者町デキタテ工房」。
ここには3人の若手アーティストがいて、作品製作の様子を見せている。
「どうぞ話しかけてください」と書いてあったので、話しかけてみた。
水性ボールペンでドローイングしている方に「ロットリングを使わないのか?」と聞いてみたところ、
既に4~5人から同じことを聞かれたとのこと(使ったことが無いそうだ)。
私は大学時代にミニコミ誌を出版するサークルに所属していたのでロットリングは結構身近な筆記用具だった。
芸術家の間ではマイナーなのかな?
あともう一人、韓国出身の芸術家とも話しをした(その人の作品が世界のいろんな宗教の経典の言葉をつかったデザインだったので、結構奥深い社会的な話をした)。


これらの作品のうち、インスタレーションの作品はもう観ることができない(全く同じものは事実上再現不能だから)。
何だか万博が終わったときと似た寂しい気持ちになった。
3年後に期待だ!

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