2013年6月30日日曜日

最近のマラソンブームについて思うこと

最近の市民マラソンランナーの一部の方について疑問に思うこと。
それは大会の「制限時間」について勘違いしているんじゃないかということだ。
例えば、「制限時間が6時間」の大会は、余裕がある人が6時間ギリギリまで掛かってわざとゆっくり走っていいということではなくて、
真面目に走っても6時間かかる人のための制限時間なのだ。

最近、制限時間ギリギリまで掛かけて遊びながら走る人がいると聞く。
途中のエイドステーション(給水所など)で食べ物を食べあさったり、
1人1つのみというスポンサー提供のグッズを複数持っていったり・・・。
コースの途中で応援してくれる人たち(ボランティアで応援動員されている人も多い)と一緒に遊んだり記念撮影をしたりとやりたい放題。
中には携帯電話で通話しながら走っている人もいたりする。
応援動員された人たちはそういうことをするためにボランティアをしているのではない。
選手が真面目に走って大変だろうからと善意で応援してくれているのだ。
それなのに、全力を出さずわざとゆっくり走って遊んでいる人は
自分の行為が周りの人に迷惑を掛けているということを分かっていないのだと思う。

大会のために一般公道を通行止めにするのは、そうやってだらだらと遊んで走る人のためにではない。
真面目に走るランナーのためだ。
道路を通行止めにすることによってどれだけ多くの人に迷惑がかかっているかを分からねばならない。
エントリー料金を払ったから何でもOKではない。

そして、大会役員やエイドステーション等でボランティアをしてくれている人に感謝する意味を込めて真面目に走らねばならない。
何も、競技者のようにライバルと競り合い全力を尽くして走れと言っているのではない。
自分にとって快適なペースで走ればいいのであって、
制限時間までまだ余裕だからとわざと遊んで走るという姿勢がよくないと言いたいのだ。
自分たちが6時間かけて遊んでいる間、役員やボランティアはひたすら仕事をしなければならない。
寒い中を立ったままでいるのは結構辛い。
一度自分でやってみると良い。
どれだけ大変なことかよくわかると思う。
9時スタートの大会なら、役員は遅くとも6時半には集合だから、
その日は最低でも12時間程度は拘束されるということ。
そして、走路で誘導するなどを担当する役員や警察官は通行止めによる市民の苦情を一手に引き受けなければならないのだ。
その苦情は、いくら事前に説明してあったと言っても収まるものではない。
凄まじい罵声を浴びせる人もいるし恫喝してくる人もいる。

陸上競技はアマチュアスポーツだから、審判員・競技役員も審判資格は持っていてもアマチュアだ。
ボランティアと同じで審判を職業にしているわけではない。
私の知人にもマラソン大会が嫌いな人がいる。
大会の後によく言われる。
「コースの中で遊んでいる奴が多すぎる。遊んでるなら早く走って通り過ぎて行け!通行止めが早く解除されるから」。

日常の練習にも疑問に思うことがある。
ランニング中に道路をわがもの顔で走る人がいることだ。
歩行者への配慮など全く見られない。
例えば、皇居周辺が「ランナーの聖地」と言われるようになり、
多くのランナーが他所からやってくるようになって歩行者と接触する事故も増えている。
皇居周辺はランニングのために道路が作られたわけではないから、地元にいる人たちの生活道としても使われている。
そこで他所から大勢のランナーがやってきてわがもの顔で走るのはどうもいただけない。
一般公道で走るときにも周りの人への配慮が必要だ。
マラソンが一大ブームとなり、ランニングにいそしむ者が急激に増えたためか、そこかしこでマナー違反が目に付くようになってきた。
新聞でもときどき取り上げられることもある。

大会の際には、上記のような遊び半分のランナーをはじめ、勝手に私有地に入ってアップする者、スタート地点付近での立ち小便や喫煙、スタート地点周辺の店や私有地への違法駐車、ゴミのポイ捨て、スタート順を守らない者、過度の仮装で周りのランナーに迷惑になっている者など。
大会によっては地元の特産品が無料で振舞われるが、それをいやしく大量に持って行ってしまうランナーもいる。
みんな立派な大人ばかりだ。
マラソン大会が一般市民からの嫌われ者にならないためにも、
ランナーは周囲の人たちに対する配慮の気持ちをしっかりと持って欲しいと思う。