2012年5月20日日曜日

「囃子方の楽屋”ウラ話”」へ行ってきた(豊田市能楽堂)


豊田市能楽堂主催の面白い企画に行ってきた。
囃子方に能楽の裏話を聞くという今までにない企画だ。
この企画には我が師匠も講師として登場することもあって、
師匠からチケットを購入した。
事前に聞きたいことを送るようになっていたけれど、
つい送るのを忘れていた。
まあいいか。

会場は10時半、開演は11時。
場所は豊田市能楽堂の楽屋。
私にとって豊田市は鬼門だ。
イイ思い出があまり無いばかりか、危険な目に何度もあっているいわく付きの町。
だからあまり行きたくないのだが、
会場が豊田市能楽堂だから仕方がない。
で、電車で行こうと思っていたところ、
私が乗ろうと思っていた電車の時刻の直前の時間帯に線路内に人が入ったとかで
ダイヤが大幅に乱れていた。
不吉な予感。
遅刻してしまうかも・・・。
でも、天に運を任せ、県社のお守りに願をかけて
電車が来るのを待つ。
すると、幸い時間までに到着することができた。

楽屋へ入れるということ自体あまり無いので
これも貴重だ。
能の楽屋は部屋を襖などで閉め切らない。
全て開けっ放しだ。
これは、これから一緒に舞台に出演する他の能楽師の準備の進行状況を見るためだとか。
ただ、楽屋は部屋によってシテ方・ワキ方と狂言方・囃子方と分かれているという。
囃子方の部屋には大鼓の革を乾燥させるための火鉢の小部屋がある。
今回の講師は大鼓方石井流の河村眞之介先生と我が師匠:笛方藤田流の竹市学先生だ。
何故この二人になったのかは定かではない、とのことだった。
この二人は普段から仲が良いらしく、
二人のやり取りもイイ感じで
話の内容も面白かった。


内容は半分くらいは知っていることだったかな。
4年も稽古していればそれは当り前か。
でも、初めて聞く話も結構あって面白かった。
時間が足りずにちょっと中途半端なところで終わってしまったのが惜しいところだ。
出演者を変えて今後も継続して欲しい企画だと思う。
私が聞きたかったこと・・・誰も質問しなかった。
聞きたかったことは、
大鼓方は打つ度に鼓を少し持ち上げる仕草をするが、
あれは何か?ということだ。
当日思い切って聞こうと思ったが、
参加者の平均年齢より若い私にはちょっと難しい感じだった(私の年齢でさえ若いということは・・・
大御所の参加者が多かったということ)。

しかし、豊田市は金持ちだなあ。
豊田市能楽堂は名鉄豊田市駅前にある参合館という大きなビルの中にある。
このビルには能楽堂のほかに中央図書館や文化ホール・コンサートホールなどがある大きなビルだ。
きっとトヨタ自動車系企業からの税金で建設・運営されているのだろう。
それにひきかえ我が市は・・・伝統だけあってお金は無いし、
文化的な素養もあまり・・・。
仕方ない。