2011年6月27日月曜日

蝸牛会茶会、オルメカと名フィル定期演奏会


今日はとても文化的な1日だった。
それも和洋の古今伝統文化の。

まず、いつも花車茶会でお世話になっている某お方からのお誘いを受け、
蝸牛会茶会へ出席した。
この茶会は若手の古道具屋有志3名が企画したもので、
名古屋美術倶楽部の即売会開催に併せて開かれた茶会だ。

開催時期が梅雨時ということで、
「かたつむり」から取った名称の茶会。
今回の趣向は牛頭天王・夏場の厄祓いというテーマに沿ったものになっていた。
 このお茶会は濃茶と薄茶をいただく。
私はお茶を習ったことが無い上に濃茶の席は未経験だ。
図書館で借りて本を読んだが、
始めから終わりまで通しでの雰囲気がよくわからない(本では大抵「茶事の中の濃茶」として取り上げられている)。
そこで、NHKビデオの裏千家のものを借りてきた。
このビデオは茶会に招かれた初心者のための学習ビデオだから結構分かりやすい。
濃茶は・・・正客と連客のそれぞれの作法が流れで分かる。
薄茶とは違ってよりフォーマルな感じだ。

で、今日もいつものメンバーと出席。
一番空くと思われるお昼の時間帯に矢場町駅で待ち合わせ。
会場は名古屋美術倶楽部の3階。
12時40分からの部に入れてもらい、
時間までは2階の骨董品の即売会の会場を見物。
買えるような値段のものは一つとしてないから見てるだけ。
これいいなあ~と思うものは大抵高い。
ちらっと見た中では650万円の楽茶碗があったな。
ほとんど10万円以上のものばかりだったような。
だから、3万円くらいのものがあると「安い!」と思ってしまう。
 時間になり、寄付へ集合。
ここで、会記を拝見し、この会の成り立ちや趣旨の説明を受ける。
その後濃茶席へ。
幸い、同じ席に超ベテランのお師匠様のような人がいたので
なんとなくその方が正客の席へ。
今日は何が何でも正客は無理なので一安心。
濃茶席は牛頭天王・夏の厄払いの趣向に沿って、
仏式のイメージの取り合わせとのこと。
なるほど、お軸や風炉先屏風などそんな感じだ。
作法は・・・ちょっと間違えた(そもそもよくわかってないし)。
でも、形ばかりにとらわれていると楽しめないから、
周りの方に迷惑になるようなミスだけはしないよう注意した。
初めての濃茶・・・私はやっぱり薄茶の方がおいしいなあ。
ただ、この雰囲気は薄茶席とは違うものだからこれはこれでいい。
お茶を練っているところが見えなかったのが残念。
私が座っているところと炉の中間点に席主が座られたので
丁度死角になってしまったのだ。
 続いて、茅の輪(この趣向もニクイ)をくぐって薄茶席へ。
こちらは神式での取り合わせになっていた。
お床の飾りもそのイメージにぴったり。
ちゃんと葦もあったし。
いつもは4畳半の茶室だから、大広間での茶会はこれが初めての体験。
隣の人と肩がぶつかることもなくゆったりと座ることができるのは気楽でいい。
しかし、狭い茶室ならではの一体感というか緊張感が薄れるのは残念なところだ。

お菓子は全て川村屋さんのものだった。
干菓子は今回の趣向に合うように型から作ってもらったとのこと。
さすがに気合いの入り方が違う。
お誘いいただいた某お方にいろいろお話を聞き、
また勉強になったことも多かったな。
興味を持っていろいろ見聞きしていくことによって
茶会の楽しさも増えてくるのだろう。



その後仲間と別れて名古屋市博物館へ。
今日まで開催の古代メキシコ・オルメカ文明展を観るためだ。
タダ券を貰っていたのにいろいろ忙しくて今日になってしまった。
最終日は込み合うことが多いので、
入場に並ぶような状況だと嫌だなあと思っていたところ、
予想ほど混雑していなかった。

これらの文明は全部スペイン人により侵略され潰されてしまったんだよなあ~
と思うと切ない。
ゆっくり観たいところだったが、
16時から名フィルの演奏会チケットを貰っていたので
慌てて観てから急いで金山へ行く。

市民会館へ行くのは久しぶりだ。
名フィルのコンサート自体も久しぶりだ。
5年ぶりくらいか。
貰ったチケットは4階4列目・・・。
行ってみて分かったのだが、
4階の4列目とは一番後ろの席なのだ。
これ以上の後ろの席は無い。
今まで2階席で聴いたことはあったがここまで後ろの席は初めて。
天井がやけに近い。
でも、タダで貰ったチケットだし文句は言えない。
 今日の演目はチャイコフスキー。
あまり好みではなさそうな演目だが、
名フィルと言えば一流の楽団。
その音を楽しむことにする。
いつも行っている友人の奥さんの楽団とは雲泥の差だ。
まあ、名フィルはプロで友人のところはアマチュアだから当たり前だけど、
このスーッとまとまった音はなんだ。
同じ楽器とは思えないいい音を出している。
さすがだなあ。
4階席でも結構いい音で聴くことができた。
坂本龍一が名古屋でコンサートをするときはいつもここだが、
それはこのホールの音がいいからだろう。
 名フィルは春に常任指揮者が代わり、
今日はそのお披露目にもなっていた模様。
指揮者の挨拶があった。
アンコールも1曲。
私はアンコールの曲の方が好みだった。
蛇足だが、
パンフレットの注意書きに
「~ブラボーは控えましょう」というのには笑ってしまった。
クラシックの演奏会に行くと、
必ず「ブラボー!!」と叫ぶオヤジがいる。
それも、それを言いたいために来ているのか、
演奏が終わると間髪入れずに叫ぶ(拍手が始まるより前に言うことが多い)。
本当にブラボーと言える演奏なの?と思えるときでも。
余韻を楽しみたい人にとってはオヤジの大声は迷惑以外の何物でもない。
そのオヤジは「ブラボー」を歌舞伎の「○○屋!」という掛け声と同じだと勘違いしているのだと思うが、
それは全く別物だ。
本当に素晴らしい演奏で感動したときだけにして欲しい。

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