2011年4月5日火曜日

転勤の季節

春は新人の入社、転勤・退職の時期。
今年は東北の大震災の影響で歓送迎会を自粛する雰囲気が広がっているため、
開催を中止した会社もあるだろう。
特に定年退職する人の送別会が無くなってしまったのならそれは寂しいことだったろうと思う。
さて、私が以前勤務していた会社はかなり古い会社だったから、
昔から続く変な行事がかなり残っていた。
その一つに転勤する人の見送りがある。

転勤する人は自家用車で異動することを禁じられていた。
それは事故があると困るからだ。
自家用車は会社の費用で車載トラックに載せることとなっているので、転勤する人は新幹線か飛行機か・・・公共交通機関を利用するということになる。
転勤する人は何月何日何時何分の列車で行くかを予め報告しなければならないことになっており、それが社内に掲示される。
それを見て、都合がつく社員は全員駅のホームまで見送りにいく。
協力会社の社長なども駆け付ける。
転勤者はそこで挨拶し、見送りする側はそこで万歳三唱。
さらに転勤者を胴上げまでするという念の入れよう。
これは見送られる側としてはかなり恥ずかしい行為なのだが、ずっと続いている恒例行事だ。栄転ではない人でも、一応栄転ということで胴上げされる。
新幹線ホームでも空港でもお構いなし。
転勤するときは大抵家族も一緒に行くから、その一部始終を見る羽目に。
そういえば、電車の発車時刻ギリギリまで隠れていて胴上げを逃れようとした人もいたな。
ちなみに、私は本社から名古屋へ赴任するときに東京駅でやられた。
このときは新人だったから胴上げはなかったけれど、同期の野郎どもが
私が乗る新幹線を追っかけてホームをダッシュしたのが懐かしい思い出だ(まだあの頃は若かった)。

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