2008年8月24日日曜日

新美南吉記念館 特別展

半田市にある新美南吉記念館で、「特別展 教師南吉と67人の生徒達」という展覧会が開催されている。これは、南吉が安城高等女学校(現在の安城高校)に赴任してから70年になるのを記念して開かれているもので、作家南吉ではなくて「教師としての南吉」にスポットを当てた展示になっている。生徒達に書かせた作文を添削したものなどが多数展示され、生徒達をどのように指導していたかがよくわかる。作家としてではなく、南吉の人間くさい一面を見ることができる。私が行った日は意外と県外からの訪問者が多くて驚いた(他府県ナンバーの車が多く停まっていたので)。10月13日まで開催しているので、興味のある人は観にいってみるといいと思う。
多くの人は小学校の教科書で「ごんぎつね」で新美南吉に出会うが、私もその頃から南吉の作品を読み始めた。幸い我が家には牧書店刊行の新美南吉全集があったので、それを読んでいた。全集には南吉の日記の巻もある。日記とは書いてあるが、内容はそのとき何を考えていたかを書き留めたものが割合として多く、ある意味創作のためのネタ帳のようだ。これを読むと南吉が何を考えていたのかがよくわかって興味深い。南吉の作品はずっと読んでいないが、また読み返してみたいと思う。