2008年8月3日日曜日

大須オペラ 千秋楽


ついにこの日が来た。17年間続いた大須オペラ。スーパー一座の夏の定期公演が今年で終幕となった。これは、この劇団を主宰する方が高齢になり、オペラの台本を書くのが難しくなったためとのこと。大変残念だがやむを得ない。


私がこの劇団の舞台を観るようになったのは、私の幼馴染(私の先輩)がこの劇団の看板役者になったからだ。彼は高校のときは理系クラスだったはずだが、いつの間にか演劇の世界へ進んでいた。ずっと前の高校の同窓会報に彼の活躍が載っていて、高校の第2校歌がこの劇団の発声練習に使われている、と書いてあって話題になった(今は歌っていないらしい)。


今年の公演の演目は「パロマの前夜祭」。ちょっとめずらしいスペインのオペラだ。今回は1列目で、目の前がオーケストラのピット。こんな狭いところ(会場が大須演芸場だから)にオーケストラピットを作れるのか、いう感じだが、大須オペラはオケの生演奏なのだ。ちょっと贅沢な気分。楽団員は若手中心。私は能管を習っており、西洋の音楽にもかなり興味があるので、楽団員の持つ楽器にも興味津々。目の前の人がユーフォニウムを吹いていて、音がチューバよりホルンに近いことを今回発見した。指揮者はオペラの編曲もしている方で、もう10年以上ここで指揮をしている。
今回は看板俳優2名によるダブルキャスト。といっても、2つの役を2人で毎回交代で演じるというもの。
だから、それぞれの役がどう違って演じられるのかという面白みもある。
舞台のことを詳しく書くと長くなってしまうので省略するが、今回で終わってしまうのはやはり寂しい。全力でやってきた役者さんや楽団員たちの方がもっと寂しいだろう。アンコールで「♪始めがあるものは終わりがある~」と笑顔で歌っていたが、涙をこらえての舞台だっただろう。役者も辛い仕事だなあと思う。
12月に行われている大須・師走歌舞伎は継続するとのこと。こちらはこの劇団の活動の基本であり、今から楽しみだ。
後で先輩にメールを送信しておこう。